マリー・ストープス・インターナショナルのベトナム支部ハノイ事務所を訪問2017/11/29
- japanvietnamp
- 2017年12月3日
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2017年11月29日、マリー・ストープス・インターナショナルMarie Stops International (MSI)のベトナム支部 (MSV)ハノイ事務所を訪問、当NGOとの相互協力、連携関係の構築を目的に会談を行ってきました。
同団体は、家族計画や性教育に関わる女性解放運動の活動家として有名なマリー・ストープスの名を冠しており、まさに女性の選ぶ権利を尊重するために、“Children by choice not chance(偶然ではなく望まれた子供を)”をモットーに掲げて活動する国際機関です。
出席者は、当NGOの桂良太郎副理事長、ハノイ保健省人口・家族計画局のフォン・フーン氏と私で、MSVからは、生憎予定していたグエン・ビク・ハン代表は出張で不在のため、代表代理としてパートナーシップポリシー・インパクトマネージャーという肩書のファン・フーン・ザイン氏が応対してくれました。本来この会談は、渡邊香副理事長が林謙治理事長を通しMSI中国からMSV代表のグエン・ビク・ハン氏を紹介されて実現したものです。
会議は、各出席者の自己紹介から始まり、私が当NGOの趣旨と設立経緯を説明、フーン氏から渡邊先生のベトナムにおける活動実績と氏の関わりを説明頂き、ザイン氏からは22頁のスライドを用いMSVの活動の紹介とベトナムにおけるリプロダクティブヘルスの課題などの説明があり、質疑応答という流れでした。
MSIは、世界37か国に支部があり、620以上のクリニック、52,000アウトリーチサイト(支援現場)、4,100ソーシャルフランチャイズクリニック、11,700人のスタッフを擁する巨大な国際組織で、MSVでも都市部から農村部のベトナム全土にわたりクリニックやアウトリーチサイトを持ち、望まない妊娠の予防を啓蒙、産婦人科系疾病の予防と治療、更には、特に若い女性工場労働者を対象にリプロダクティブヘルスケア―を通じて社会への経済的貢献活動を展開して効果をあげているそうです。その関係から、同団体はアディダス、アバクロンビー&フィッチといった世界的大企業や世界銀行などから潤沢な資金援助を受けて運営されているとのことです。
大きな課題としては、これらの活動上で最も重要な位置を占める助産師の存在があるのですが、現状その質と数が問われており、今後の助産師の教育や育成、質の向上などが問題となっていると語っていました。
会議を終え、すぐさま当NGOと同団体の連携締結等は出来ないとしても、当NGOにはリプロダクティブヘルスや助産が専門の先生方が多くいらっしゃるので、上述の助産師に関する問題に対して、日本から出向き講演や実技指導などを行ったり、ベトナムから助産師を日本に招聘し日本の進んだ技術レベルの教育や訓練を提供したりすることで、支援・援助が可能なのではないかと感じました。
実際、会議の締め括りにそのような提案に対してMSVのザイン氏も賛意を示していました。




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